漢(おとこ)のワタナベ装着記

2003.9.14


RSワタナベ・・・そうそれは男のロマンだっ!(きっぱり)

最近めっきり見ることが無くなったがこのノスタルジックな雰囲気はその無骨なスタイルと
歴史が醸し出してる。
昔懐かしい箱スカ、ケンメリ、Zなどの国産旧車。
もちろん、イタリア車、英国車の旧車にもとてもよく似合う。

その憧れのホイールをひょんな事から手に入れることが出来た。
やはり欲しいものは、普段から「欲しい!」と周りに伝えておくと吉。

ホイールサイズは以下の通り

  ホイールサイズ 備考
Front

14inch 6.5J Offset+14.5

マグネシウム!!サイズ的には普通。
Rear 14inch 7.5J Offset+内緒 オフセットは極秘知りたい人はメールにて

フロントはロードスターでは定番的なサイズではあるがフェンダーの爪折りは必須。
問題はリアだ。
普通に考えると絶対に入らない(汗)
がツメを折って、ちょっぴりボディーを押し出してやると入るはず。
いや、入れてみせると心に誓った。そう・・・

「俺は漢(おとこ)になる」

さて、まずはツルツルになってるタイヤを交換せねばならない。
今回はとにかく安価に済ませたい。
なぜならばフェンダー加工を失敗した場合巨額な出費が想定されるからだ。
板金屋等に相談すると塗装も含めて10万円弱。無理だ(苦笑)
とは言えヘナチョコなタイヤは嫌だ。
タイヤはDUNLOP党の私。
という訳で、迷わずヤフオクにてゲット。FM901。
まぁ、悪い評判も聞かないが良い評判を聞く訳でもない。普通のスポーツ・タイヤだな。
サイズはもちろん185/60だ。
このサイズの推奨ホイール幅は6.0j。つまりリアの7.5jにはかなりの「引っ張り」が必要。

そこで近所のタイヤ屋さんに電話してみた。

私「持ち込みでタイヤのハメ買えできますかー?」

店「ええ、もちろん、やらさせてもらってますっ!サイズは何インチですか?」

私「14インチなんですがー」

店「14インチだったら一本1000円ですねー」

私「ただ・・・」

店「ただ?」

私「185のタイヤを7.5jにハメたいんですがー」

店「うちでは設備ないので出来ませんー!!」

なんと、そうなのか。引っ張りタイヤにはそれなりの設備が必要なのか・・・
いやいや、それより困ったぞ。どうしたもんだろうか。

店「(小声で)私の知ってる店で よかったら紹介しましょうか?」

私「ゼヒっ!」

・・・って事で紹介を受けたのがこの店です。

浜松市の船越バイパスにあるお店。「ステージ・ワン」さん。
5,6年前までこのあたりに住んでたんだが全然知らなかった。
最近出来たと思われる。

おもむろに駐車場に止めると、ちょっと俺の趣味じゃない車が並んでる。
クラウンとかシーマとか。いわゆるVIPな車たち。
明らかに自分の車は場違いだ(笑)
が、ここの店長はとっても良さげな方でこちらの意向を即座に理解。
手際の良い作業でタイヤをハメ替えてくれた。

ちなみに特殊な設備というのは写真には取れなかったがハンディータイプの
エア・タンクのようなもの。
それに推定5,6Kgのエアを溜め込んでイッキにタイヤと隙間から注入しタイヤを
膨らませるというものだ。
タイヤがハマった瞬間の音はかなり心臓がびくりとするぐらいの
「バンッ!」って音がする。

これがハメ替え後の写真。
この引っ張り具合たまりません。馬鹿と言われようがなんと言われようが格好良いっ!
ちなみにタイヤ屋の店長もロードスターにこのサイズのワタナベ?入るの?と
俺を不安にさせた後に

「でも、これ格好良いよね。最近あまり見ないけどワタナベはやっぱりいいわ

ふっふっふ。もっと褒めて(笑)

 

続いて、フェンダー加工編

これまた道具を揃えるところまで大変だった。
いや、それ以前に業者に頼むかDIYでするかを決断するのも大変だったのだ。
色々ゴタゴタと実は一ヶ月ぐらい熟考していた。その結果が

漢たるもの自分でせねばなるまいっ」 (金が無いとも言う(笑))

さっそく方法を考える。

1:ハンマーでたたき出す
2:特殊工具(フェンダー・ベンディングツール)

の2択。
1の場合はさすがに素人には難しかろう。よって2を選択。
次にこのツールをヤフオクで見てみると2万円強。
なかなか微妙な値段設定だ。
参考までにプロにやってもらった場合一箇所の相場が5千円。4箇所で2万円なのである。
とは言っても自分でやると決めた以上ゲットするしかない。
ヤフオク画面で入札金額を書き込み決定ボタンを押そうと思ったその直前

「まてよ・・・こんなの一回使ったら、そうそう使うものじゃない。レンタルは無いか?」

と、画面を急遽検索画面に切り替え「フェンダー+ベンディング+レンタル」というキーワードをぶち込む。
約50件ほどヒットしたHPを眺めていると・・・・

ん?んんーーー?なんか見たことあるようなページが・・・
あら?A山さんじゃん!(CDRSの仲間)

という訳で速攻で連絡を取り格安で貸してもらえる事になりました!超ラッキー!
ありがとうございましたっ!

これが届いた内容物。左からフェンダーベンディングツール、ドライヤー、延長コード。

とにかく加工を行う時は塗装を割らないようにドライヤーで加熱しながらするのが良い。
そしてもちろん太陽光による加熱もあればあるほど良い。
ということでカンカンに晴れた日に作業を始めたのである。

まずはフロント側のインナーフェンダーを取り去る。
フェンダーにはまだツメが出てますね。
こいつを内側に折っていく。

ツールはこのようにして使う。
ブレーキローター付近にあるボルトをまわすとアームが動きフェンダーを押し出す方向に
力が掛かる仕組み。その状態でローラーをまわして少しずつツメを折っていく。

圧を掛ける前にはドライヤーで十分加熱。
今回は助手も無いので一人で作業をしたのだが、二人で作業するのがベストだろう。

これが作業後だ。
リア側は爪折りしてさらに少しフェンダーを押し出した。
実際には数mm広がったかな?って程度。

残念ながら後半、気の緩みでドライヤー加熱をいい加減にやってたらリアの一部の
塗装が割れた(ioi)とりあえずはタッチペンにて補修。

さて


これが加工前で元のホイール

で、そこに7.5jワタナベを入れると・・・

やばい!ハミ出してるやんけ!(滝汗)
さすがに、これはマズいと思った。

すかさず車高を下げる。
そう、キャンバーで逃げれる事を期待したのだ。

結果は・・・

バッチリ、ツライチ!!!!!(微妙にハミ出てるが・・・)

むっちむちのタイヤがまた格好よいでしょう。
シャコタン・ブギな世界ですがめちゃめちゃ満足の出来です。
ただ、アライメントはなりゆきなので早いうちに調整しないとな・・。
つか、これハブ・ベアリングを痛めそうだなぁ・・・。

作業としては約半日。
反省はやはり根気良くドライヤーで暖めなかった事ですね。
ツールがあれば意外に上手に出来るもんです。

でも・・これ後ろにパトカーつかれるとアウトだね。
ま、そん時はそん時だ(笑)

やっぱりワタナベ格好よいです。歴史があるってだけじゃなくて雰囲気そのものが。
車に素人な人が見ても「なにか重厚で格好よい」だとか。
黒電話機(ジーコジーコって奴)的な渋さなんでしょーかね。

最後に一言「前オーナー様。娘をこんなムチムチにしてごめんなさいっ!」(^^;;


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