RPF1企画&エンケイ工場見学記

2011.11.24UPDATE


 

話はちょうど2年前に遡る・・・。  

『漢のRPF1企画』

当時、イケてる15インチのホイールが無く、モヤモヤした気持ちになってた頃。 偶然エンケイの方と知り合い意気投合し、これは神の啓示に違いない!とばかりに勢いに任せて立ち上げようとした企画だった。

ボクの30代最後のメモリアル企画としての呼びかけに寄せられた応援の100件を超えるコメントに後押しされ、個人のクセしてエンケイという大企業にラブアタックするという暴挙に出るも、あえなく轟沈

実はその後も他メーカーやショップさんと水面下で色々な話が動いてたのだが、条件面で折り合いがつかずになかなか公表に至るまではいかなかった。

そうこうしてるうちにPF018J-15inchという製品が国内供給されるようになり「これでイイじゃん!」という事でボクの中のホイールへの情熱はフェードアウトすることに(笑)

ま、でも今でも15インチのフラットフェースなRPF1があれば欲しいと思ってるし、そう願ってる人も多いだろう。

・・・

それから月日が流れ、今年の夏。 ボクの元にある提案が入った。

14インチのRPF1に関する情報だ。

14インチのRPF1というとI-Stylingオリジナル品が人気なのはご存知の通りだが、諸般の事情でオフセット+19.5のタイプは廃盤になり現在流通しているのは+28のみとなっている。

その+19.5を復刻させないか?というものだった。

いわゆるツライチドンピシャハブ径ドンピシャ。これぞロードスタードンピシャ設計。

 

欲しい欲しい欲しい。でも、ボク一人でこの企画を打ち上げるには色んな意味で無理すぎた。

そこで無い知恵絞って考えた。

14インチという事であればやはり履かせるタイヤは185幅だ。

185と言えば・・・そう185CUP総本山のRS-STAGE!(ここまで2秒)

早速、RS-STAGE代表のT玉子に打診すると間髪入れずに「イイネー!」と即答。 こちらから振っておきながら逆に不安になるぐらいの即決っぷりだ。正直惚れたわ(笑)

・・・

・・・と、言う訳(その間色々あったけど省略)で話はトントン拍子に進み、エンケイの工場見学打ち合わせを兼ねて玉子が新潟からはるばる

浜松までウナギ食いにやってきた(笑)


アイスタイリングにて待ち合わせ。

ザク号じゃなくMini。「ザクじゃないの?」と皆に言われていた(笑)

それにしても・・・


以前は畑だったハズの場所にロードスターが生えてた(笑)

日に日に敷地が広がってる気がする・・・ 一体何台あるんだ

ロードスター探してる人はココに来るのが手っ取り早い。ピンからキリまでご予算に応じて選び放題だろう。

 

アイスタ石川社長の運転でエンケイの工場に向かう。

皆さんご存知だろうが、エンケイという社名は、ホイールだから"円形"ではなく、遠州軽金属という元の社名が由来だ。したがって浜松市を中心に幾つもの工場が点在してるのだが、今回向かったのは主にアフターマーケット向アルミホイールを製造する工場だ。

それにしても、石川社長の怒涛の"ボケ"まくり話術は相変わらずのキレの良さ。昔はもう少しボケ返し出来た気がするが今では社長の意のままに振り回される。実に悔しい(笑)

そんな楽しい時間を車内で過ごしつつ工場に到着。早速ロビーに案内されると目に飛び込んで来たのはマニア涎ものの名車達。これはちょっとした名車ミュージアムのレベルだ。
カニ目に・・


エランに・・・

ラリーで活躍したダットサン。

その他にも沢山の名車が並んでいた。近藤マッチでーす!なフォーミュラカーもあった。

そして工場見学。残念ながら工場内は機密が多いので写真NGね。

たくさんのホイールがまさしく山積みされている。目に入ってくるのは有名なブランドばかり。ほとんどのアフターマーケット向アルミホイールってココで作ってるんじゃ?というぐらい国内外のあらゆるブランドが揃っていた。

そしてお目当てのMAT製法を生で見て感動。

ボクは以前仕事で鍛造関係の製品の開発をやってた頃があるんで多少なりとも詳しい分野。このMAT製法は鍛造に極めて近い加工だ。鍛造と同じように緻密な金属組織が得られるという説明も納得。製法上、真円度も高く均一な肉厚のリムが得られるのは間違いない。実に素晴らしい。

その後、ENKEIの技術部の方も交えて打ち合わせ。
超真剣。T玉子もガチモード。

ええ、ここまで本格的にやるとは正直思ってませんでした。超普段着で申し訳ないぐらい(笑)

エンケイではアフターマーケット用の企画ホイールだからといって適当な仕様変更は許されておらず、悪く言えば融通が利かない(笑)。エンケイブランドを掲げる限り、車メーカーに納めるのと同レベルの品質・規格をクリアしなければ商品として出せないというクソマジメな会社です。

エンケイのホイールって信頼性が高いって話をよく耳にしますが、きっとこういう背景から来てるんだろうね。

一例として、例えばPCD114.3のホイールを同じデザインのままPCD100に変更したい!と言ってもそれは出来ないんだそうです。強度計算やら設計からもう一度やり直しなんだとか。

あと、カラーもね。新色を追加するには数々の耐久試験が必要になるので簡単には変えれない。

そんなマジメなモノ作りにとても好感が湧いたが、こちらも技術屋。話だけじゃ納得できない。

「エンケイさんのホイールは他社に比べて強いって聞くんですが、それを裏付けるようなデータはありませんか?」

とちょっとイヂワルな質問をしてみた。

回答は以下の通り。


ホイールの公的なVIA規格や独自のJWL規格があるが、段差を乗り越えた時などの衝撃に対する破壊強度と疲労強度を求めたもので、最低限クリアすべき規格。他社さんと比較したような定量的なデータは無い。

特にドライビング時の剛性というのは数値化するのは難しい

とした上で、次のような実験結果を教えてくれた。

 ENKEIホイール剛性テスト一回目

 ENKEIホイール剛性テスト二回目

軽量ホイールの効果と影響についての実験で、今まであまり注目されてなかった"剛性"に関して興味深い結果が得られたというレポートだ。是非読んで見て欲しい。

タイムやタイヤ表面温度については読み手の受け取り方で微妙と感じられるかもしれないが、ボクは十分有意差だと思った。またドライバーの官能的評価でも明らかな差が出ている事にも注目したい。

読むのが面倒な人の為に改めて要点を書くと、薄肉化して軽量化したホイールは変形量が大きく、タイヤの面圧を一定に保てない為、タイヤ表面温度も不均一で最大グリップを発揮する事が出来なかったという事だ。

以前、富士チャンピオンレースの覇者やま君が

『タイムが出るホイールがある。その一つがエンケイ』

と言ってたのを思い出した。

「なるほど、軽けりゃイイって訳じゃないんですね?」

と、聞くとニヤリとしてた担当者の顔が印象的だった。

 

最後に記念撮影してエンケイさん訪問は終了。

エンケイの皆さん。貴重な経験をさせていただきありがとうございました。

 

・・・と、、前振りはこれぐらいにしてー(笑)

RS-STAGEが放つ、新ホイールはコレだ!!!


名づけて『185-special

カラーはブラック。流行のマットじゃなく、ツヤツヤ塗装のブラックね。

              (これは同色の+28の試作品。完成品はセンター部がもっと深くなる)

販売開始は来春の予定。

お楽しみに!

 

 

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